紹介予定派遣 Q&A

 人材を募集するにあたっては、「紹介予定派遣」の制度を活用する方法があります。こちらでは「紹介予定派遣」として労働者を受け入れるときの措置を記載しています。

目次

紹介予定派遣とは

「紹介予定派遣」とはどのような制度ですか

A
 紹介予定派遣とは、労働者派遣のうち、派遣元事業主が労働者派遣の開始前または開始後に、派遣労働者と派遣先に対して、職業紹介(派遣労働者・派遣先の間の雇用関係の成立のあっせん)を行い、または行うことを予定してするものです。
 紹介予定派遣を行うと、派遣先・派遣労働者双方にとって、派遣期間中にお互いの見極めができ、安定的な直接雇用につながりやすいというメリットがあります。

労働者派遣法(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)
(用語の意義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
四 紹介予定派遣  労働者派遣のうち、第五条第一項の許可を受けた者(以下「派遣元事業主」という。)が労働者派遣の役務の提供の開始前又は開始後に、当該労働者派遣に係る派遣労働者及び当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受ける者(第三章第四節を除き、以下「派遣先」という。)について、職業安定法その他の法律の規定による許可を受けて、又は届出をして、職業紹介を行い、又は行うことを予定してするものをいい、当該職業紹介により、当該派遣労働者が当該派遣先に雇用される旨が、当該労働者派遣の役務の提供の終了前に当該派遣労働者と当該派遣先との間で約されるものを含むものとする。

紹介予定派遣はどのような事業主が行えるのですか

A
 紹介予定派遣を行うことができるのは、労働者派遣事業の許可だけでなく職業紹介事業の許可も併せて取得している事業主です。派遣労働者と派遣先の間の雇用関係についてあっせん(職業紹介)を行い、または行うことを予定しているからです。

【出典】厚生労働省リーフレット「派遣先の皆様へ

紹介予定派遣を受け入れる場合の注意点

紹介予定派遣を受け入れる期間

紹介予定派遣を受け入れるにあたって、派遣受入期間の制限はありますか

A
 紹介予定派遣では、派遣先が6か月を超えて同一の派遣労働者を受け入れることはできません。(「派遣先が講ずべき措置に関する指針」第2の18の(1))

職業紹介を希望しない場合の理由の明示

紹介予定派遣を受け入れたものの、職業紹介を受けることを希望しない場合に必要な手続きはありますか

紹介予定派遣を受け入れたものの、職業紹介を受けた派遣労働者を雇用しなかった場合に必要な手続きはありますか

A
 紹介予定派遣を行った派遣先が職業紹介を受けることを希望しなかった場合や、職業紹介を受けた派遣労働者を雇用しなかった場合、派遣先は、派遣元事業主の求めに応じて、その理由を派遣元事業主に対し書面、FAX 又は電子メール等で明示しなければなりません。
 なぜなら、派遣労働者が求めた場合、 派遣元事業主は、派遣先から明示された理由を、派遣労働者に対し書面(派遣労働者が希望した場合は、FAX 又は電子メール等も可)で明示しなければいけないからです。

 (「派遣先が講ずべき措置に関する指針」第2の18の(2))

派遣労働者の特定

紹介予定派遣では派遣労働者を特定することができるのですか

A
 原則として、派遣先事業主は、労働者派遣契約の締結に際して派遣労働者を特定する行為をしないように努めなければならないとされていますが、紹介予定派遣の場合は例外としてこの規定の適用はありません(法第26条第6項)。

具体的にはどのような措置を行うことができるのですか

A
 紹介予定派遣は、派遣先・派遣労働者双方にとって派遣期間中にお互いの見極めができることから、安定的な直接雇用につながりやすいというメリットがあり、円滑かつ的確な労働力需給の結合を図るための手段として設けられたものです。そのため、具体的には次の措置を行うことができます。

  1. 派遣就業開始前または派遣就業期間中の求人条件の明示
  2. 派遣期間中の求人・求職の意思の確認や採用内定
  3. 派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為(派遣就業開始前の面接、履歴書の送付等)

派遣労働者の特定に当たっての年齢・性別・障害による差別防止に係る措置

派遣労働者の特定にあたって どのような点に注意すればよいでしょうか

A
 派遣先は、紹介予定派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為(試験、面接、履歴書の受付等)又は派遣労働者の特定を行うに当たっては、直接採用の場合と同様のルールの下、年齢・性別・障害による差別を行ってはいけません。

具体的にはどのようなことが差別になるのでしょうか

A
 紹介予定派遣に限られてはいませんが、以下の各法律で採用における差別防止措置が規定されています。

  1. 労働施策総合推進法(法第9条、規則第1条の3)
    一定の場合を除き、派遣労働者の年齢を理由として、特定等の対象から当該派遣労働者を排除しないこと。
    特定等に係る職務の内容当該職務を遂行するために必要とされる派遣労働者の適性、能力、経験、技能の程度その他の派遣労働者が紹介予定派遣を希望するに当たり求められる事項をできる限り明示すること。
     厚生労働省HP「募集・採用における年齢制限禁止について
  2. 男女雇用機会均等法(第5条、第7条、労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針(平成18年厚生労働省告示第614号))
    一定の場合を除き、派遣労働者の性別を理由として、特定等の対象から当該派遣労働者を排除しないこと。具体的には、
    ・特定等に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること
    ・特定等に当たっての条件を男女で異なるものとすること
    ・特定に係る選考において、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること
    ・特定等に当たって男女のいずれかを優先すること
    ・派遣就業又は雇用の際に予定される求人の内容の説明等特定等に係る情報の提供について、男女で異なる取扱いをすること又は派遣元事業主にその旨要請すること
    などの措置を行ってはいけません。
     厚生労働省HP「雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために
  3. 障害者雇用促進法(障害者に対する差別の禁止に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針(平成27年厚生労働省告示第116号))
    一定の場合を除き、派遣労働者の性別を理由として、特定等の対象から当該派遣労働者を排除しないこと。具体的には、
    ・特定等に当たって、障害者であることを理由として、障害者をその対象から排除すること
    ・特定等に当たって、障害者に対してのみ不利な条件を付すこと
    ・特定等に当たって、障害者でない者を優先すること
    ・派遣就業又は雇用の際に予定される求人の内容の説明等の特定等に係る情報の提供について、障害者であることを理由として障害者でない者と異なる取扱いをすること又は派遣元事業主にその旨要請すること
    などの措置を行ってはいけません。
     厚生労働省HP「障害者雇用対策
     厚生労働省HP「平成28年4月(一部公布日又は平成30年4月)より、改正障害者雇用促進法が施行されました。

紹介予定派遣に関する事項の記載及び明示等

紹介予定派遣であれば派遣先管理台帳を作成しなくてもよいのでしょうか

A
 紹介予定派遣であっても派遣先管理台帳の作成は必要です。
 紹介予定派遣の場合、労働者派遣契約及び派遣先管理台帳に紹介予定派遣に関する事項を記載してください。
 なお、派遣元事業主は、派遣労働者に対しても、雇入れ時等に、紹介予定派遣における派遣労働者である旨等を明示するとともに、就業条件明示書に必要事項を記載する必要があります。派遣先においては派遣労働者が紹介予定派遣であることを理解しているか、派遣元事業主から必要事項が記載された就業条件明示書を受け取っているか確認をしてください。

【もっと詳しく】
 派遣先管理台帳の整備

派遣先に対する指導

紹介予定派遣が行われた場合であっても試用期間設けてもよいのでしょうか

A
 紹介予定派遣により雇い入れた労働者について、派遣先は試用期間を設けない必要な指導を行うものとされています。(労働者派遣事業関係業務取扱要領 第7 18(7)①)

派遣労働者の派遣就業期間中に派遣先が行った採用内定を取り消す場合、どのような措置がなされますか

A
 紹介予定派遣における採用内定についても、紹介予定派遣によらない通常の採用内定の取扱いと同様と考えられます。つまり、採用内定の取消しの取扱いについても同様に解約権の濫用に当たり無効となるケースも考えられることから必要な指導を行うものとされています。(労働者派遣事業関係業務取扱要領 第7 18(7)③)